生涯ライス宣言

「来年、どうする?」がライスセンターで働く旅人の共通テーマだったと思う。何年も続ける人もいれば、1年で辞めてしまう人もいるのだ。実際に自分も働いてみて、その気持ちがちょっと分かった。ライスは稼げるし、いい仕事だと思うけど、未来のある若者にとって、キャリアメイクしにくいということもあるだろう。純粋に旅が好きで、ライスとほかの仕事の間に旅をするなど、割り切れればいいのかもしれない。それはとても純粋でカッコいいと思う。例えば、世間に認められて、女にモテる職業など、実情は悲惨だったりする。国家公務員が毎日残業しているとか、トヨタの社員だけど車のセールスでドブ板の営業とか、郵便局で働いてるけど保険の悪質販売とか。

自分も郵便局員(当時は公務員)だったとき、保険の営業に必要な資格とか取ったりしていた。でも、内情は最近のニュースでやっている通り。キャリアメイクなんて出来るわけもない。「辞めたい」という人を局長室に囲い込んだって話もある。

私は「多分、いけるところまでライスです」と言った。ライダーハウスが閉鎖してしまった今、やるべきことは少ない。彼女を幸せにすることと、実家に何かあったら戻るってことぐらい。未来のことは分からないけど、きっと死ぬまでライスにいようとするだろう。自然に考えたら、そうなる。1か月ほど働かせてもらったけれど、ここには悪質販売を暗に強要する上司もいなければ、意味不明に怒鳴り散らす人もいない。ルールを把握してステップを踏めば、危険な目に合うこともないだろう。アン・ドゥ・トロワ。

年を取ったから、その価値を知ることができた。もし、20代でライスをやっていたら、きっとここを離れていただろう。胸を焦がす衝動。人生をかける対象は30代で出来た。夢のような時間だった。40代で、残りの人生の夏をお世話になる、ライスに捧げてしまおう。うん、実に上等だ。

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